共通台本+職種差分で、週次30分。

“良い週”は偶然ではなく設計です。——共通台本をベースに、職種ごとの“差分”だけを載せ替える。これで週次レビューは30〜45分に短縮され、翌週の**朝の90分で片づく“最小朝活” 完全版|前夜設計→開始儀式→A起動・B最重要・Cレビュー**が外しにくくなります。
この記事の狙い
- 共通台本:全員が同じ手順で回せる“核”を提供
- 職種差分:個人事業/営業/デスクワークの“見る指標・締切・成果物”だけ差替
- 3指標の基準値:週ごとに更新し、見積り誤差と割込みを減らす
3指標の基準値(共通)——計算式と初期目安
| 指標 | 定義 | 計算式 | 初期基準値(例) | 目的 |
|---|---|---|---|---|
| アウトカム数(OC) | 週の“最重要アウトカム”の完了数 | 完了OC数 | 3±1 /週 | “成果”の可視化 |
| 見積り誤差率(ERR) | タスク見積りと実測のズレ | Σ | 見積−実測 | / Σ見積 |
| 割込み率(INT) | 割込みに奪われた時間の比率 | 割込み時間 / 総稼働時間 | ≤ 15% | 集中の確保 |
基準値は週末に更新(上げ下げは±5pt以内)。ERRが30%超は次週の見積り係数を修正(例:×1.15)。
週次レビュー 共通台本(30–45分)
タイムテーブル(貼って使える表)
| 分 | 手順 | 内容 | 補助リンク |
|---|---|---|---|
| 0–5 | 収集 | One Inboxを空に(/one-inbox-zerobase) | 収集→処理→振り分け |
| 5–15 | 記録 | 今週のOC/ERR/INTを記録、誤差・割込みの原因を1行で特定 | 週次レビューの作り方 |
| 15–25 | 振り返り | うまくいった3つ/詰まった3つ | 挫折を未然に防ぐ12チェック |
| 25–35 | 設計 | “来週のOC(3つ)”を文章で定義、材料チェック | 締切から逆算する手帳術 |
| 35–45 | 予定化 | 朝90分×3〜5枠をカレンダー化、通知・既定値を点検 | 朝の90分で片づく“最小朝活” 完全版 |
記録シート(共通)
| 週 | 完了OC | ERR | INT | 詰まり原因Top3 | 来週のOC(文で3つ) | 見積り係数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 例)2025-W42 | 3 | 18% | 12% | 資料待ち/差し戻し/臨時会議 | LP第1稿を仮完成/案件AのQ&A整理/請求書発行 | ×1.05 |
職種別“差分”シート(載せ替え用)
個人事業(クリエイティブ/コンテンツ系)
見る指標の差分
| 指標 | 追加要素 | 初期基準値(例) |
|---|---|---|
| 品質チェック率 | 公開前チェックリストの遵守率 | 100% |
| キャッシュ化率 | 再利用できるテンプレ化/モジュール化の割合 | 30% |
週次台本の差分
| 分 | 追加観点 | 実装例 |
|---|---|---|
| 5–15 | 品質確認 | “公開前チェック”の抜けを棚卸し |
| 25–35 | 再利用設計 | 今週作った図表/表/台本をテンプレ化 |
来週のOCテンプレ(個人事業)
- 記事Xの仮完成を出し、社内レビューに回す
- アイキャッチ3案→1案に絞り、書き出し修正
- 収益ページのCTA文言をA/Bテストに載せる
営業(B2B/B2C)
見る指標の差分
| 指標 | 追加要素 | 初期基準値(例) |
|---|---|---|
| 面談化率 | 有望リード→面談移行の割合 | ≥ 25% |
| 次アクション確定率 | 次の約束(日時・担当・資料)の確定割合 | ≥ 80% |
週次台本の差分
| 分 | 追加観点 | 実装例 |
|---|---|---|
| 5–15 | ファネル可視化 | リード→面談→提案→受注の滞留段を特定 |
| 25–35 | 次アクション設計 | 面談後のテンプレ返信・資料テンプレを更新 |
来週のOCテンプレ(営業)
- 重点3社の価値仮説→数字→次アクションの1枚図解
- 失注理由のトップ1に対する反論集を更新
- 既存顧客の拡張提案を1件
デスクワーク(バックオフィス/分析)
見る指標の差分
| 指標 | 追加要素 | 初期基準値(例) |
|---|---|---|
| 差し戻し率 | タスクの再修正割合 | ≤ 10% |
| 定型自動化率 | 定例作業の自動化・短縮率 | 20% |
週次台本の差分
| 分 | 追加観点 | 実装例 |
|---|---|---|
| 5–15 | 差し戻し分析 | 原因タグ(不備/要件変更/優先度誤認)で分類 |
| 25–35 | 自動化候補 | ショートカット/テンプレ/マクロ候補を1つ導入 |
来週のOCテンプレ(デスクワーク)
- 月次レポの図表先行テンプレを作る
- 差し戻しの原因タグ集計を自動化
- 稟議テンプレの必須項目チェックを追加
“朝90分”への橋渡し(台本→実装)
- 月曜の朝だけA起動10を“誤差ログ更新”に充てる(朝の90分で片づく“最小朝活” 完全版)
- 来週のOC3つは机の前に掲示、開始儀式の最後に音読(通知設計の三層化/選択削減リスト20)
- 途中割込みは割込み窓15分×2で吸収(挫折を未然に防ぐ12チェック)
よくある失敗と対策
- 議事録化で終わる → OCを動詞+名詞で“完成基準”を書いてから予定化
- ERRが下がらない → 見積り係数を“全タスクに一律”で掛ける(×1.15など)
- INTが高止まり → 通知の要約配信へ寄せ、会議は15分アポ/非同期テンプレへ(/notification-3layers)
Q&A
Q. 30分で足りない
A. 差分パート(10分)を翌朝のA起動に回してOK。
Q. 指標が多くて混乱する
A. まずはOC/ERR/INTの3つだけ。追加指標は1つずつ。
Q. チーム運用は?
A. 共通台本で**“同じ質問”**を投げ、差分だけ各自が追記。毎週の比較が容易になります。
まとめ
台本を“共通化”すると、毎週の比較が一気に楽になります。あなたがやることは、差分だけを置き換えること。これでレビューは短く、決定は速くなります。
3指標の更新は、来週のやり方を“少しだけ”変えるための材料です。ERRとINTを下げるほど、朝90分の火力は伸びていきます。
そして、完璧な週を目指す必要はありません。仮説を置いて、来週で直す。この軽さが“続けるレビュー”のコツです。
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